『さぬきのFOOD』にて

夏の真っ盛り、うだるような暑い日が続いていますね。

先週のFacebookの方でもご案内いたしました、高松市歴史資料館での企画展『さぬきのFOOD~食に見る風土の風景~』。行かれた方はおられますでしょうか。お伝えしたとおり「さぬきのさしすせそ」の展示のなかで、弊社の味噌作りの製造方法をパネルにてご紹介して頂いております。

この企画展は「食」のコンセプトを通して、身近でありながらも知らなかった香川県の歴史や文化を切り取られています。農業・漁業で使われていた道具を通して知る歴史から、とれた恵みから作られた調味料。そこから育まれたうどんがどのように郷土料理としての「さぬきうどん」となり愛されてきたかなど、地元のものとしても興味が尽きない内容になっておりました。

なかでも普段はお目にかかることがなかなか難しい、金刀比羅宮所蔵の「象頭山社頭並大祭行列図屏風(重要有形民俗文化財)」。こちらは江戸時代の金刀比羅宮大祭にお参りに行く風景が描かれています。御神輿や五人百姓などとともに、当時のうどん屋も何軒か描かれておりました。解説くださった学芸員の方によると、江戸時代のうどん屋の看板はとても特徴的で、立ち並ぶ商店の中からお店を見つけるアイコンのようなもの。細かく描かれたなかから見つけることも、この一双の楽しみ方となっていました。

また、弊社の味噌も含めた「さぬきのさしすせそ」は、香川県の調味料メーカーの老舗ともなるお店の道具などが並んでおり、古い道具でありながら馴染み深く感じられる方もおられるのではないでしょうか。各お店の販促物やブリキの看板などもあり、一周まわってかわいらしく感じるものも。味はもちろんですが、各メーカーの先人が伝え広めていったことも、香川の味の伝承を担っているように思われました。

様々な料理が外食内食に取り込まれていき、なかなか郷土の味を食べる機会がへっている昨今。
それでも一昔前に描かれた讃岐うどんがいまも気軽に食べられるように、香川の風土が作り上げた食文化を身近に、そして長く次代に伝えていくよう、これからもお味噌をとおして貢献していきたい。改めて感じさせていただけた展示会でした。

高松市歴史資料館(サンクリスタル高松4階)9月3日(日)まで開催中です。