3月3日のひなまつり。
香川県には、「うたづの町家とおひなさん」や「引田のひなまつり」「二十四の瞳」のロケで使用された「漁師の家」など、昔の貴重なひな人形が今も残る地域のお祭りがあります。今年は、新型コロナウイルの関係で中止になったり、少しさびしいひなまつりでしたが、みなさんはひなまつりどのように過ごしましたでしょうか。
「ひなまつり」の由来は、諸説ありますが、その中で、中国から伝わった「五節句」のひとつ「上巳(じょうし)の節句」だという説が有力です。もともとは邪気や厄を払うための行事でした。
「女の子のすこやかな成長を祝う節句」つまり女の子の節句と定着したのは、江戸時代だといわれています。
ひなまつりの食べ物のひとつ、菱餅(ひしもち)は、厄除け、子孫繁栄、長寿を願って飾られます。最初は、緑(よもぎ)と白(菱の実)を入れた2色でした。それが明治時代にくちなしの実を使った赤(桃色)が加わり3色になったそうです。赤は邪気を払う色ともいわれてきました。緑は芽吹きや新緑、赤(桃色)は桃の花、白は雪をイメージした色ともいわれます。
また、白酒や甘酒を飲むことについては、もともとは桃の花を漬けたお酒、「桃花酒」が飲まれていたことから今に残るようです。中国では桃は邪気を払うという意味があり、また「百歳(ももとせ)」ということばに通じることから、縁起が良いとされてきたからです。日本でも桃花酒が飲まれていました。そして江戸時代には、桃の花と色の対比も美しいことから、白酒が飲まれるようになったと言われています。歌にも「少し白酒召されたか赤いおかおの右大臣」とありますね。
女の子の節句とあって、白酒はアルコールなので、甘酒を飲むご家庭も多いかと思います。ちなみに、この甘酒には、「酒粕」からつくられるものと、「麹」からつくられるものの2種類があります。味噌にとって米麹は原料でありますので、甘酒との関係も深いのです。素材からノンアルコールにこだわるなら、やはり「米麹」の甘酒がおすすめです。ビタミンに加え、食物繊維など天然の栄養成分にすぐれ、今や飲む点滴ともいわれる甘酒。しょうがを少々加えて飲むのも体が温まるのでおすすめです。
まだまだ3月は春冷えが続きますし、新型コロナウイルスの心配もありますので、みなさんお体を大事にしてくださいね。