楽しさ味わう味噌づくり

冬らしい寒さが到来しました。
朝晩の冷え込みに、昼間の日差しにありがたさを感じます。

味噌づくりに最も適した季節になった今、正月に向けて白味噌の製造をフル稼働中。その合間をぬけて今年度も、リビングカルチャーセンターさんでの『寒仕込み自家製みそ講座』を開催しています。

味噌のつくり方を実践するこの講座には、ありがたい事に沢山の方が参加してくださっています。ふだんはお会いすることのない消費者の立場の方や、味噌に興味を持ってくださる方に、直接お話させていただくのはまたとない機会。食に対する考えもお聞きでき、弊社の味噌造りを改めて気を引き締める思いになりました。

講座のなかでも一番大変でまた楽しい作業は、煮上がった大豆を手で潰していく作業。冷めないうちにすばやくすり潰し、混ぜ合わせた塩と麹に混ぜていきます。

この作業にとりかかりはじめると、皆さん和気あいあいとした雰囲気になり、大豆の潰れ具合や硬さなどを確かめてあっています。男性のググっと潰していく力強さや、細やかで丁寧な仕上げの女性など、それぞれの方が丹精をこめて作られていき、とても楽しそうです。

家庭で味噌を手作りしていた時代、味噌づくりはお祝いごとのイベントでもありました。

家族や近所総出で作り上げ、仕込みが終わると宴を催していた地域もあったようです。
また東北地方の味噌づくりでは、近所の方々と集まって作る際、大豆をつぶす臼を搗きながら盆踊りを唄ったそうで、歌わないと味噌に色がうまく付かないと言い伝えられています。

味噌づくりを覚えてお家で再度味噌をつくっていただき、新たにご家庭の行事となれば有り難い事。今回参加なさった方のなかには、ご夫婦で来ていただいた方もおられます。昨年つくられた奥様のお味噌が美味しかったそうで、今年はご主人も味噌づくりに挑戦してくださいました。

この講座は、来年の1月から3月のあいだ月2回開催を予定しています。
同じ材料や分量でも、その人それぞれの味になる「手前味噌」
食べる楽しみと共に、味噌をつくる楽しみを、ぜひ味わいに来てみてください。