和食の世界遺産登録など、最近の海外では日本食が身近になってきています。その動きのなかから、商品の海外販売と云うのは、味噌業界全体として考えている大きなテーマですが、弊社も以前から中国・上海や香港、台湾に商品を輸出しています。
先の9月3日(木)~7日(月)台湾のシティースーパーと言うスーパーで、日本・香川県フェアーが開催され、私も実際に現地まで赴いて、試食販売を行って参りました。
以 前より同スーパーでは、弊社の金山寺味噌を定番商品として、取り扱っていただいています。今回さらに新商品として「さくら味噌」と「田舎粒味噌」の2点も 採用いただいたのを弾みとして、現地での試食販売となりました。どうやって現地の人にお味噌汁を飲んでもらうか、準備とシミュレーションを繰り返し、張り 切って台湾まで向かったのですが・・・。
何と、本来ならばフェアー開催に合わせて、私が行くよりも前に現地到着しているはずの商品達が通関でトラブルが有ったらしく、まだ一つもお店に着いていない模様。
聞けば私が帰国した後にようやく届くみたいです。当然、今回のフェアーで初お披露目する予定だった「さくら味噌」「田舎粒味噌」はゼロ。ただの一個も手元には有りません。
海外販路にトラブルは付き物、とは言え、この様な事は流石に初めてなので慌てましたが、無い無いと大騒ぎしても無い物は仕方ありません。
せっかく来た以上、とにかく現状、有る物でどうにかしよう、と心機一転。
フェアーの為に送り込んだ商品達は無くても、フェアー以前に送っていた金山寺味噌の定番用在庫分を全て出していただき、それを使って試食販売する事にしました。
午前10時にお店に到着後、スグに持っていった法被に着替えて、フェアー売り場に立ちます。
やはり安心安全なメイド・イン・ジャパンの信頼感は強いらしく「実際に日本人が来て日本の物を売っている。なるほど、この商品は高品質なんだな」と購買意欲に繋がるらしいです。
詳しい商品説明は通訳兼試食係の方にお任せ。
私は日本語で日本人をアピールしながら、教えてもらった片言の台湾語と片言の英語を織り交ぜ、お越し頂いているお客様に金山寺味噌をオススメしていきます。世界共通言語・魂のボディランゲージで接客です。
台湾の方は親日家が多く、特にご年配は日本語で話しかけてくださいます。お話させていただいたおりに、震災での台湾からの支援のお礼を申し上げますと、とても喜んでいただけたのが印象的でした。
試食の反応は、お味噌のなかでも甘めな金山寺味噌ですが、現地の方には塩みを強く感じられたようで、味のはっきりとした現地の料理と違い、塩味の中にも甘味を感じるなど日本料理にある、複雑な味わいを感じて頂くことができたと思います。
3日(木曜)に日本を発ち台湾到着後、実際に売り場に立ったのは木曜午後から6日(日曜)まで。4日間かけて、見事、お店の在庫分は全て完売する事が出来ました。
そして7日(月曜)の朝から帰国。観光もショッピングも一切できずに、思い出はフェアーの売り場内だけ(それもトラブル付)ですが、だからこそ記憶に残る4泊5日間でした。
この経験を糧にしながら、これからも積極的に海外販路拡大を目指して頑張って参ります。