みそ作り&みそ玉教室

今月19日、花園町のIKUNASにて「味噌を楽しむ。~みそ作り&みそ玉教室~」を開催いたしました。昨年に続き2回目となる今回は、味噌をもっと身近に感じて頂ける催しに。募集をかけました所、小さなお子さんを含め、満席御礼となりました。ありがとうございました。

先月のリビングさんでの味噌作り講座も合わせて、さまざまな年代の方に味噌作りに関心を持っていただけているなぁと感じました。

まず始めは、みそ作りから。
弊社社長 町川が説明しながら各々作っていただきます。前回と同じく、お配りした麹と塩を混ぜていただき、さらに大豆を加えてよく混ぜていきます。大豆をギュギュっとにぎって潰していく作業は、どこか粘土遊びのようで、初めて会う方同士でも一気になごやかな雰囲気になります。

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潰した感触を確認しながら、ボール大に丸めていきます。丸めたものを空気を抜くように、しっかり入れていけばみそ作りは出来上り。自宅で発酵を待てば、夏以降には味噌が出来上がります。

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みそ玉作りはおにぎりと一緒に。
弊社や他社の味噌の中から数種類から選んでいただき、乾燥具材・顆粒だしと一緒に混ぜて包装フィルムに包めば出来上がり。味噌は白から赤までを混ぜ合わせて、即席の合わせ味噌に。好みのバランスで作っていただき、こちらもお持ち帰りいただきました。

ここでお配りしたおにぎりと一緒に、味噌を試食。おにぎりに、そのままのせて召し上がっていただくシンプルな味噌の食べ方は、はじめての方も多かったのではないでしょうか。
またお湯もご用意して、作り立てのみそ玉も召し上がっていただきます。

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並んだお味噌のなかでは、白味噌が一番人気のよう。弊社自信作の『さぬき百年』も好評だったようです。やっぱり白味噌は香川県民にとってなじみのある味ですね。小さなお子さんも味噌を付けながら、おにぎりをほおばっています。

ご自分で色々な種類の味噌を、好みや体調に合わせて味噌汁にしていくのは、どこか讃岐うどんのセルフスタイルのようで、面白い作業ですね。参加された方の中にはご自宅に戻られてから、早速何種類かの味噌を買われて、教室で習ったことを実践された方もいらっしゃるようです。味噌の新しい楽しみ方が広がっていくようで、とても嬉しいです。

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みそ作り&みそ玉作りと盛りだくさんだった今回のイベントも、皆さんによろこんで頂けたようです。小さなお子さんをお持ちの方もたくさん来られました。若い方にお味噌の味を伝えていけるのも、ありがたいこと。また次回、機会がありましたら開催したいと思っています。
お越しいただいた皆さん、ありがとうございました!

味噌のつれづれ

雪がちらついた先週末から、冬本番の寒い日々が続いていますね。
香川でも高松市内はなかなか雪は降らないので、作業の際には水の冷たさを感じながらも、どこか心躍ります。

みなさんは冷え込む日に食べたいものはなんでしょうか。
あたたまる水炊きや、やさしい味の豆乳鍋などの鍋もの。辛い料理もあったまりますよね。

仕事柄、外食でも味噌を使った料理がどうしても気になります。
ほかの地域に行った際にも、その土地ならではの味噌を使った料理を食べたりするのは楽しいことです。
あまり四国では馴染みのない八丁味噌も、名古屋で食べればその土地に来たなぁと感慨もひとしお。

料理や食材を含む食文化は、伝えられた先でその地域にあうように変化していくのが、ひとつの面白さだと思います。関西以西では濃く感じる八丁味噌や赤みそも、甘みや白味噌をくわえて変化していき、さくら味噌と新しい味噌になっていきました。白味噌文化である関西になじんで、お寿司屋さんの赤だしとしてよく使われています。

弊社の『桜味噌』も米味噌をミックスしていて、甘みを好む讃岐の土地にあうように食べやすくしています。地元でお取り引きしているお寿司屋さんも、桜味噌をつかいブレンドしたものをお納めしています。県外の方もなにかの機会に、お店を通して召し上がっていただければうれしく思います。

地元に根ざした味は、地域の歴史を物語ります。
各お店の味もあり、各地域の味もあってそれぞれの存在が味噌を深いものにしていると思います。
みなさんもどこか出かけられた時には、その土地のお味噌を味わってみてください。

年末のごあいさつ

年も押しせまり、2015年もあと少しになりました。
一年をふり返りまして、皆さまからの多大なるご愛顧を賜りましたこと、お礼申し上げます。

皆さんにとって、今年はどのような年でしたでしょうか。

弊社にとりましては、さまざまなお客様と直接お話しさせていただく機会が多い一年だったのではないかと思っています。

本年はいろいろなイベントに参加させていいただき、日頃なかなか出会うことのない方々にお会いできました。
台湾での香川県フェアや11月のお味噌てづくりイベントなど、味噌を介してお話させていただき、来年にむけて新しい方向性のようなものも見出せたと思っております。

賑やかでした今年もようやく落ち着いてきました。毎年お納めしています石清尾八幡宮と鶴尾神社の甘酒作りに取り掛かりますと、弊社も新しい年を迎えられます。

皆さまにおかれましても、よいお年を迎えられますことを、お祈り申し上げます。

味噌作りイベント

みなさんは味噌をご自宅で作られたことはありますか?
先日、お味噌作りをお伝えする機会があり、楽しい時間を過ごしてきました。

11月20日、高松市花園町のIKUNASさんにて、IKUNASスクール「菌活!~発酵食品のチカラ~」が開かれました。講師は薬膳アドバイザー植條みかさん。3回目となる今回は、お料理を提供される前に味噌を作ることになり、弊社社長の町川が、製造元ならではの視点から作り方をお伝えいたしました。
これまでイベントなどを通じ、様々な方とお話する機会は多々ありましたが、味噌を作りながら直にお話させていただくのは初めてのこと。貴重な機会をいただき、ちょっと緊張して当日を迎えました。

教室にはたくさんの方が参加され、植條さんにご紹介頂きまして皆さんにご挨拶。はじめに白味噌と粒味噌のどちらかを選んでいただきました。白味噌と小粒味噌の違いは大豆・塩の量は同じですが、麹は白味噌の方が2倍となり、甘味も強く感じられます。もう年末だからでしょうか、皆さん白味噌を選んでくださいました。

さっそく参加者の皆さんに弊社の麹と塩、茹でたばかりの大豆を配り、麹と塩を合わせていきます。その後、大豆の温度と硬さを確かめてもらい、熱いうちに手ですり潰して頂きます。冷めないうちの作業なので、皆さん和気あいあいとしながらも手に力が入ります。

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作業の合間に、白味噌の歴史や会社での作り方をご説明し、植條さんからは味噌から得られる栄養や効果をお伝えいただきました。

次に潰した大豆と塩麹を、手で混ぜ合わせていきます。手袋を使用する方もおられましたが、「この作業を素手でされると手がすべすべになるんです」とお伝えすると、その後ボール大に丸めて空気をぬく作業まで素手で作られ、ご自身で実感される方もいらっしゃいました。

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最後に空気をぬいた味噌を袋に詰めていく頃、植條さんが作るランチができ上がりました。打ち合わせの時に、メニューを少し聞いていましたが、実際に拝見すると、どれも美味しそうな料理ばかり。社長も、参加された皆さんと一緒にいただきました。全てに工夫を凝らしたもので、とても美味しかったですが、納豆の入ったお味噌汁は、とてもやさしいお味でした。

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今回、参加された方とお話させていただき、味噌だけでなく「食」に対し意識が高い方が多いと感じました。また、味噌=身体にいいものと感じていただけたのではないかと思います。講師の植條さんには、改めて麹菌など色々な発酵菌を勉強なさっておられる感じることがあり、とても有意義な時間を過ごさせていただきました。

これからも機会があれば、お味噌作りをお伝えできればと思っています。ご参加いただいた皆さん、植條さん、本当にありがとうございました。

元から広がる三素(みそ)

去る8月1日(土)10時50分から、KSB(瀬戸内海)放送「発見!たかまつ~郷土の味のルーツを求めて」が放送されました。ご覧いただいた方もおられるのではないでしょうか。

香川県の食文化として親しまれている、あん餅雑煮、てっぱいや魚の味噌漬け。

「香川の郷土料理といえば?」という冒頭のインタビューで、讃岐うどんのほかに上記の料理を挙げられていて、各家庭には白味噌を使った郷土料理がまだまだ残っているのだな、と嬉しく思いました。番組内で紹介されたレタスとタコを白味噌などで絡めた料理も、現代風にアレンジされていて美味しそうでしたね。

弊社社長も番組の中でお話しましたが、香川の白味噌は京都から伝えられ、良質な材料が採れる気候風土に合っていたため、根ざしていったものと考えられます。長い歴史を持つ香川の白味噌文化の中、大正13年に白味噌を作り始めたのが、弊社の始まりとなります。

商標ロゴであるヤマゲンは、初代社長である町川元一(まちかわもといち)の『元』の字が起源。ロゴとともに、初代からは様々な事を受け継いできました。

そのひとつがの「人の手を使い、昔ながら製法で味噌を作る」という企業理念です。今も格言として、『三つの素(そ)』というものが残っています。

三つの素とは、①味②香り③色合い。

代表商品の白味噌でいえば「大豆と麹の甘みと香り、京都の白みそより少し黄味がつよい色、その3つがそろって味噌足り得る」。この言葉を忘れずにしっかりと守っていくようにと、代々伝えられてきました。名は体を表す、と申しますように初代社長が『もと元』となり、2代目3代目へと歴史を作って来られたと思っています。

そして今、4代目である私たち、町川晶彦・達郎兄弟が、伝統を引き継ぎながら未来につなげれる様に、さらに香川県が全国に誇れる郷土料理・白味噌として身近で素朴な原料から香り豊かな味噌が生まれるように、小さな味噌屋から日本全国や海外の方に、香川県の食文化をアピールしていければと思っています。

我が社の今や、これから伝えたいこと。

放送をきっかけにブログをリニューアルし『味噌のミソ』と銘打って、お味噌にまつわる歴史や雑学、レシピなどを綴ってまいりたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。